高齢者の看護でおむつが必要なわけ

 

老いて身体が不自由になっても、できればおむつだけはごめんだと誰もが思っています。しかし、おむつの問題が「おむつを着けられる側の視点」からきちんと議論されず、高品質なお上おむつが普及し
忙しい現場の中で便利さが優先されています。

 

しかし、高齢化が急ピッチで進む中で、少しずつ「おむつを減らして、自律した排泄を」という流れが生まれてきています。

 

おむつ使用がもたらす、精神的・肉体的弊害も指摘されるようになってきました。おむつ使用を止めることで、患者さんはどのように変わっていくのでしょうか。おむつへら死の基本的な考え方や実例などを中心に紹介します。

 

オムツ便使用の現状と課題

おむつをするのは誰のためなのか

人間はモノを食べなくては生きることはできません。そして、食事をすれば尿や便を体外に出します。

 

排泄したくなったらトイレに行き、ドアを閉め、鍵をかける。他人の目にさらされることのない、安心できる環境の下で排世という行為は行われます。健康に生活している人間にとって、これはごく「当たり前」のことでです。

 

ところが、足腰が弱ったり、老人性痴呆などで老人福祉施設や療養病院などに入院したとたん、本人の意志とは関係なく、オムツを当てられるケースが非常に多いです。

 

とりわけここ十数年、高品質の紙オムツが普及したこともあって、老人福祉施設や医療機関におけるオムツの利用率は急速に高まっています。

 

大人用オムツの利用状況についての公的なデータはないのですが、日本衛生材料工業連合会によれば2013年の大人用紙オムツの生産量は65億枚。10年前と比べると5倍になっていることからも、その一端がうかがえます。

 

例えば、ある老人病院の関係者は「入院患者はほほ100%、入院したその日にオムツにする」と話していました。その理由は、「人手が足りないなかで、放尿や排便を失敗されると、ふとんや衣類の取り替えなど手間がかかるから」だということなんですね。

 

こうした現状に対して、「介護をする側の都合でオムツに頼りすぎていいのか」という疑問を持って、排泄の観点から看護・介護を見直してオムッを減らそう!という動きが広がっています。

 

次は >>高齢者の看護でおむつが与える3つの障害

 

 

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